INOUZTimesのアンケートで面白い結果が出てました。
今回の社員アンケートは「会社を辞めるのを踏みとどまったことはありますか?」です。理由は? どういうタイミング? 誰が踏みとどまらせてくれたの? など、踏みとどまった経緯も聞きました。意外なことがわかりましたよ!
━【調査概要】━━━━━━━━━━━
調査対象:全国の成人男女を対象にしたインターネットリサーチ
平均年齢:35.6歳
性別 :男性44人、女性56人
職種 :正社員
回答数 :100サンプル
調査内容:「辞めるのを踏みとどまったことがあるか」に関するアンケート
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約7割の方が「踏みとどまる」決断をされたそうです。実に日本人らしい結果ですね。
一度でも『会社を辞めたい』と考えた後に踏みとどまったのは、会社を辞める・職を失うリスクを避けるためではないでしょうか。もう少し細かく説明すると、そもそも会社を辞めるリスクが分からないのではないでしょうか?
そこで今回、過去に数社を辞めてきた私の経験から、会社を辞めるリスク・続けるリスクを考えてみました。
現在の職場で将来を考えられない人、単純に離職を検討されている人、何となく今の仕事を継続しようとしている人はご参考ください。
目次
会社を辞めるリスク
まずは会社を辞めるリスクから。会社を辞めた時のリスクって実際どういうことがあるのか考えてみました。
大きく分けて金・人・職の3つではないかと。順番に説明していきます。
お金
一番の大きなリスクはなんと言ってもお金です。
次の職場(転職)・稼ぎ(独立、投資、アフィリエイトなど)が決まっている人は関係ありませんが、ノープランで飛び出すとお金に関するリスクが必ず伴います。
- 一人暮らしの人はいつまで今の生活を送れるのか
- 実家暮らしでも貯金ないと直ぐに金欠
- 家庭を支えている場合は収入の柱を失う
- 先々の大きな出費時がピンチ
- 住宅ローンは?
など、考えればキリがありません。
私は貯金してこなかったので、職を失う度に金欠になって毎日が憂鬱でした。友人と旅行へ行ったり結婚式に参加したり普通の生活を送ろうとしてましたが、次の就業先と貯金がない怖さを常に抱えていて、何をしても全く楽しめなかったです。
また、実家暮らしで隠居生活を送っていても貯金は確実に減っていきます。年金、保険、住民税、携帯代、面接でかかるお金(証明写真、履歴書、面接時の交通費)など。
この一番のリスクであるお金の問題を避けるため、しっかり次のステージへ進む準備をしてから辞めるようにしましょう。辞めると分かれば日々の辛さも多少は軽減されるので、まずは辞めてという考えは捨てて冷静に次の道を見つけましょう。
という綺麗事がありますが、そうは思いません。ほとんどです。
人間関係
お金の次は人間関係ですね。
結婚している人は最悪夫婦生活が終わりますし、恋人でも長引くと関係が危うくなり、仕事をしている友人ともズレが出てきます。
短期間で片付く問題なら表面化されませんが、長引くとズレが日増しに大きくなります。また、自分では何とか現状を変えようとしていても、無職という事実は他人からみれば甘えにしか見えません。
私の場合、変に気を使われたり心配されたくなかったので、家族と彼女(嫁)以外には伝えないようにしてました。決まったあとに
『そういえば職変えてさぁ』程度でいいのです。
転職活動
もう1つの会社を辞めるリスクは職です。次を決めずに仕事を辞めると、職場をゆっくり探す余裕がありません。貯蓄に余裕がある人でも数ヶ月〜1年未満ではないでしょうか。休みが長いと面接時に突っ込まれそうですし、ブランクも出てきてしまいます。
また、職種・職業も自由に選べません。正確には選べますが、20代前半の若さがなければ選考すら厳しく、運良く内定貰っても収入ダウンが必至です。
なるべく早めに次の働き先と前職同様の収入を求める場合、結局のところ経験職種・業界が効率良いです。ただ、その選択をすると前職を辞めた原因(仕事に飽きた・長時間労働など)と同じ悩みを抱える可能性もあるので注意しましょう。求人をよくチェック、転職会議などの口コミ、面接時に気になることを全部聞くなどの行動が必要です。
会社を辞めないリスク
ここからは会社を辞めないリスクについて。会社を辞めることにリスクがあるのは当然ですが、続けるのもリスクが潜んでます。
「自分の会社は大丈夫」という過信
長く同じ会社で働くことは立派なことですが、終身雇用というぬるま湯は当の昔に終わりを迎えてます。「大企業だから」、「人気ブランドだから」は何の保証もありません。
また、『辞めたい』と言いながら長期間在籍している人も注意。
- 転職しても上手くやっていけるか分からない
- もう少し嫌いな上司辞めるからそれまで我慢
- 今動くとボーナスが貰えない
会社の外に持ち運べるスキルがない人は、その会社から離れた時に厳しい現実が待っています。無理して転職しろとは言いませんが、現会社に依存しない働き方、現会社を“利用する”ぐらい働き方をしていきましょう。
いつの間にか老害に
少し前の表現を使うと【窓際係長】、【給料泥棒】といったところですね。定年まで逃げ切れれば御の字ですが、今の時代はそうはいきません。年齢やキャリア関係なく、成果を出している人が次のステップに進める時代です。
そのような老害にならないため、会社残る去る関係なく自己研鑽するよう心がけたいところです。ただ、会社を辞めるか辞めないかで最終的に「辞めない」と決断した人はあぐらをかく習性があるように感じてます。
心が疲れる
責任感ある人、無理して働き続ける人などが陥りやすいです。その人の心の疲れ具合はその人しか分かりません。私は【真面目】【優しい】【優しい】と言われている人とあまり仲良くありません。というより、近づかないようにしています。
心の闇を開放する手段(転職、独立)はあるのに、真面目で優しくて良い人だけに決断が鈍ります。もったいないですね。
在籍期間=キャリアにならない場合もある
高校の同級生で友人の一人が、昨年の春に大卒で入って15年以上勤務した不動産会社を辞め、新たな挑戦を求めました。会社を辞めた理由は、会社の先行きが不透明になってきたことと、お子さんができたことです。
新たな仕事は人材派遣の営業でした。しかし、その仕事は3か月も持たずに退職してます。
理由は
- 不動産業界と勝手が違う
- 思うような成績を残せなかった
- アドバンテージがない
ん?その不満をこれから埋めるのではないの?と思いますよね。その友人は、前職の最後がまさに窓際係長になっていたようです。転職先は友人の在籍期間から、もっと即戦力になると考えて採用したのではないでしょうか。
会社を辞める辞めない以上のリスク
「会社を辞めたい」思った時に考えて頂きたいリスクをまとめてみましたが、去っても残ってもリスクはあります。
しかし、そんなことよりも大きなリスクが2つあります。
1・学ばないリスク
意欲的に仕事をしている人は身に付いてますが、そうでない人は要注意です。技術も日々変化し、その都度「分かりません」は通用しません。例えば今の時代、全くパソコンが使えないという人が論外のように、やれるかどうかよりもやって当然ということが今後も増えてくることでしょう。
コンビニなんて10年以上前に比べて複雑になってますが、アジア系の外国人労働者が懸命に働いてます。「おー偉いね」なんて関心せず、自らも学ぶ機会を作っていきましょう。学ぶのは趣味でも仕事でもいいと思います。
2・変化を楽しめないリスク
一言で言えば老害乙。昔を懐かしむばかりで時代の変化を楽しめないと、何もかも「昔に比べてつまらない」となってしまいます。
私は若さそのものは20代の人達が羨ましいなと思うことはありますが、『もう一度タイムスリップして過去に戻れます!!』と聞いてもあまり気乗りしません。なぜなら、色々な楽しさを知っている今から過去に戻ればきっと「つまらない」と感じるからです。
まとめ
長々と書きましたが、会社を辞める辞めないのリスクよりも学ばないリスクと変化を楽しめないリスクのほうが長い目で見ると問題ではないでしょうか。
どの会社にいても意欲的に取り組めないと辞めることを検討したくなるものです。それを会社がブラックだ!とか、景気のせいにしていたら、いつまでも良く分からないリスクを抱えて生きていくことになります。
と、散々エラソーなこと言ってきましたが、私は会社が嫌になったら次を見つけて辞めてきました。続けても先がないなと思う会社で無理して頑張る意味ありませんからね。