Jリーグ序盤戦を見る限り川崎フロンターレと浦和レッズのデッドヒートになる予感

長い中断期間を経てようやく再開したJリーグ。第4節では制限あるものの、ようやくスタジアムに人が入れるようになり、本当に少しずつだけど活気が戻ってきてくれた。

では、実際のところどうなんだ?ということだが、開幕前に1位と2位に予想した横浜Fマリノスと鹿島アントラーズは思うように勝点を稼げてない。

横浜FMについては元々存在するハイラインの裏を徹底的に狙われていて、頼みのマルコス・ジュニオールや昨季MVPの仲川輝人もエンジンがかかっていないようだ。

鹿島に至っては4戦全敗という泥沼状態で、ゴールも川崎戦のオウンゴールのみ。新戦力が多いため、フィットするには時間が必要なのは間違いないが、それを差し引いも酷い状況だ。

現時点でチーム状況がよさそうなのは、首位の川崎フロンターレ、2位の浦和レッズである。まだ4試合しか消化してないものの、今季はこの2チームの戦いになってもおかしくない。

そこで今回は序盤戦の川崎と浦和に注目ポイントを当ててみた。

2020シーズンは川崎フロンターレと浦和レッズのデッドヒートに?

両チームについて語る前に、まずは今季のJリーグについてだが、新型コロナウイルスの影響によって予定が大幅に狂った結果、降格がなくなった。準備期間の短さや超過密日程を考慮すればサッカー協会の判断は妥当である。つまり、見どころは[優勝争い][ACL出場権争い]のみとなった。気になるのは当然優勝争いで、複数のチームが参加するようになれば面白くなるので、それに期待したいところだが、序盤戦を見る限り川崎と浦和が一歩抜けた存在に見えた。

 

川崎フロンターレについて

開幕戦こそサガン鳥栖相手にゴールをこじ開けることができなかったが、再開後は鹿島、FC東京、柏を下して首位に立つ。結果に加えて内容も充実している。中村憲剛と小林悠の主力が負傷離脱中でも、車屋紳太郎、守田英正、齋藤学をベンチに置ける選手層も凄いが、新フォーメーションの4-3-3がうまくハマっている印象だ。リーグのレベルが違うので一概に比べられないが、プレミアを制したリバプールのような強みを感じる。

特にウイングを担っている長谷川竜也家長昭博のパフォーマンスが目立つ。長谷川に関しては今までジョーカー的に使われることが多かったが、今季は左ウイングのファーストチョイスとなっている。キレのあるドリブルとゴール前への飛び込みに加え、積極的に守備にも参加するなど貢献度はすこぶる高い。近いうちに代表に選ばれてもなんら不思議ではない選手だ。

そして家長。昨季よりも高い位置を取っていることで、持ち味の攻撃センスが存分に発揮されている。相手も家長の怖さを恐れてか不用意に突っ込むこもできず手を焼いている。柏戦のようにゴールも奪えるので、大きな怪我に見舞われなければ、MVPを獲得した2018年以上のパフォーマンスが見れるかもしれない。

中盤も忘れてはならない。大島僚太は当然として、昨季から出番を増やすた田中碧、脇坂泰斗の両選手は試合に出る度に成長しているので、レジェンド中村憲剛は怪我から戻ってもジョーカー役になるのではなかろうか。

なお、2018シーズンの入団後即レギュラーになって代表にも選ばれた守田に関してはスキル的には全く問題ないので、ケガ癖を克服した姿を見せたいところ。

DFラインも触れておこう。左SBのポジションを車屋から奪った登里に加え、昨季人が定まらなかった右SBには、今季加入の山根視来が見事にフィットしている。中央のジェジェウと谷口も盤石で、昨季後半はベンチだったGKチョン・ソンリョンの安定と、とにかく穴がない。

現状のメンバーに加え、怪我で離脱中の中村憲剛と小林悠が復帰すれば当然戦力は上がる。まだ4試合ではあるが、今年は昨年よりも強くなったと言えそうだ。ACLもなくリーグ戦に集中できる環境も追い風となるだろう。懸念点は主力選手の海外移籍や車屋、守田、齋藤の出場機会を求めて他チーム移籍か。

 

浦和レッズについて

川崎と同勝ち点の浦和はダークホースとして見ている。サッカーの質で比べると川崎より劣るものの、今季はACLで見せていたしぶとさがリーグ戦でも活きている印象だ。システムはブラジル代表のような中盤ボックス型の4ー4ー2で、ポジション毎のターンオーバーも可能な選手層を誇る。前線の興梠慎三はベテランになっても落ちない決定力を見せつけ、新加入のレオナルド、昨季加入した杉本健勇と、個性が異なる人材が武器だ。

中盤もオフェンシブな位置で出場機会を増やしているイケメンドリブラーの汰木康也、ドイツから帰ってきた関根貴大、まだ完全に馴染みきれてないマルティノスなど、個性の異なるドリブラーが攻撃にアクセントを加えている。

中盤の底には青木拓矢とエヴェルトンに加えて、オフェンシブでも出場できる長澤和輝と人材は揃い、阿部勇樹に関してはベンチにも入れないほど。柏木陽介に関しても保証はないだろう。

DFラインも右の橋岡と左の山中の攻撃力はJ屈指で、中央には新加入のトーマス・デンとレギュラーに定着し始めた岩波拓也が引き締めている。

浦和に関しては、ここ数シーズンの低落っぷりが結果的に世代交代を促進した形となった。ここ数シーズン絶対的な主力だった槙野智章、阿部勇樹、柏木陽介の3人は今季出番が限られる可能性が高い。サッカーは年齢ではないというところをプレーで見せつけてもらいたいところである。

 

現状は川崎優位だけど……

ピッチで展開するサッカーの質はJリーグでも川崎が飛び抜けている。調子を維持し続ければ今季の優勝候補筆頭だろう。が、穴がないわけではない。川崎は攻めあぐねると攻撃に怖さがなくなるチームで、その悪癖が昨季後半に見られた。その課題を克服するため、今季より新システムを導入したので、今季はどうだろうか。今のところ大きな穴は見当たらないが、全体的なポジションが昨季よりも上がっているので、どうプレスを掻い潜ることができるかどうか。浦和のようなドリブラーがいるチーム相手に対してどう対処するのか気になるところだ。

浦和に関しては、【魅力的なサッカー < 勝つサッカー】を目指しているように感じる。よく言えば強い頃の鹿島のようなイメージ。悪い意味では面白さナシのチームだ。面白くなくても前線に決定力ある選手がいて、チャンスメーカーもいて、サイドバックながら司令塔のような山中亮輔という飛び道具プレイヤーもいるので、優勝しても驚きはない。

ちなみに、川崎と浦和が戦うのは9/19(土)予定で、まだ2ヶ月もある。両チーム共に今の状態かそれ以上の状態で対戦すれば物凄く面白そうなゲームになるだろう。その頃には入場しやすい世の中になっていれば嬉しいが、果たしてどうなるか。期待と不安の半々である。

それではまた!