「ヒロシです」で、一時バカ売れした芸人ヒロシ著の『働き方1.9 君も好きなことだけして生きていける』を見つけた。
自己啓発本で見かける
- 好きなことで生きていく
- 堀江貴文氏絶賛
という決まり文句には飽きてたが、タイトルの働き方1.9が気になってダウンロードして読んでみた。参考になる点も多かったので、気なった箇所に触れていく。
働き方1.9 君も好きなことだけして生きていける
内容紹介
「ブレイク全盛期、月4000万円を稼ぎ出していた頃よりも、
僕は今のほうが、気持ちよく仕事をすることができている」(ヒロシ)「ヒロシです」で一世を風靡した、あの芸人・ヒロシが、YouTuberになっていた。
しかも、YouTubeでは、お笑いネタは一切流さず、ひとりでキャンプする様子を黙々とアップするだけ。
そんな地味な動画なのに登録者数は増え続けて20万人を突破。
尖った才能がなくても、人脈がなくても、ただ好きなことだけして生きていく。
媚びない、群れない、後悔しない。
大手プロダクションを辞め、大金も手放し、自殺寸前まで追い込まれたヒロシがたどりついた、全くゼロからスタートして辿りついた、新しい生き方!(目次)
第1章 何でも屋を諦める 「職人2.0」という働き方
第2章 たくさんのタネを蒔く 人生100年時代の成功法則
第3章 好きなことだけして生きていく 遊びを極めたらそれが仕事になる
第4章 ひとりこそが最強 決定権を持て!そして高速で動け!
何年も前から聞く
ー好きなことで生きていくー
こうした言葉を聞く度に「いいなぁ」と思う半面、現実は地味な生活を継続させていた。お金も体力もないオッサンにとって行動力は年々薄れていく力の一つである。
この本は、そうした自己啓発本同様に、好きなことを突き詰めろ!発信しろ!という点では代わりないが、そこに行き着くまでの心構えや考え方など、参考になる部分も多々あったことは良かった点だ。
また、(余計なお世話だが)ヒロシが自分の好きなことで自由に生きていたことに安堵した。テレビの世界では既に『あの人は今?』ジャンルにいて、これ以上芸人として輝くイメージはなかったし、そもそも本人だって露出が増えることを良く思ってなかっただろう。
読後にもう一度YouTubeのチャンネルを見てみた。
どの動画も本書内で語られている通り、ヒロシ本人の登場は少なく、淡々とソロキャンプの様子が流れているだけだった。人に聞かれたら『やってみたいねー!』なんてテキトーに返答していたものの、実際全くキャンプに興味ない筆者にとっては、『へぇ』程度の感想しかない。ただ、それが良いのだろう。これで「ヒロシです。。。」から始める動画ならネタに走るしかなく、直ぐに飽きられていただろうが、こうした動画はボーッと見てられる中毒性がある。
話しを本に戻すと、気になった点は以下。
1.9の成功者になるには?
今まで見てきた成功者に比べ、身近なイメージを持つことができたのも好印象。発信力をつけろ!行動しろ!成功者に近づけ!……頭では分かっていても、なかなか行動に移せない(移さない)という人がほとんどで、そのハードルを下げる考えは、多くの方に参考になるだろう。一部紹介する。
失敗なんて誰も見てない
ヒロシもソロキャンプに絞るまで色々と手を出し失敗に終わっていた。バンドや株投資、ネット中継など。ただ、その失敗もこっそり実行したことにより、全く知られてない。実際に私もその失敗を聞いたことがなかった。
なるべくリスクも抱えず、やってみたいことにとりあえず手を出す。下手な鉄砲数撃ちゃ当たるの理論で、色々試してみる。その際は、周りに評価されるのを防ぐためにも、誰にもいわずにこっそりと無言で実行する。
事前に『これからは株だけで生きていきます!』なんて宣言した暁には、失敗した途端にホレ見たことか!という集中砲火を食らっていたことだろう。そうならなかったのは静かに始め、途中で見切りをつけたから。つまり、人は他人のやることにそこまで関心がない。
「誰も見てないからいいやwww」ぐらいの気持ちでいいのだ。まずは興味あることをやってみて、続かないなら辞めるだけ。非常にシンプルなんだけど、これがなかなかできない、というよりやろうとしない。
起業で考えると分かりやすいかも。
- 会社を作らないと
- いい場所に事務所を借りないと
- 資金集めしないと
- メンバーを集めないと
- 会社辞めて収入は?
など、挑戦しない人は”やらない理由”を探しがち(起業が必ずしも正解ではありませんが)。また、実際に自由を求めてレールから外れてみたものの、会社設立が目的になってしまって会社員の頃より不幸せになってしまうケースも失敗起業あるある。
好きなことをやる。子供でもやれることなのに、大人になるとなかなかできないのは、物事を難しく考えようとするからではないか
過度な期待はせずに種を蒔く
とりあえず興味ある分野で種を蒔くという部分も理解できる。
副業では利益が出ないと『駄目だこりゃ…』ってなってしまいがち。最初は収益など考えず、アホのように没頭できる何かをし続けることが、結局は一番の近道なのかなと。
とはいえ、多くの種を蒔くのが難しい人がいることも事実。子供の頃ハマったことに今もハマっているとは限らないし(戦隊モノなど)、好きなモノ・関心に変化があって当然なので、ハマるかな?程度の気持ちで始めれえばいいだろう。
私の場合、昔から関心あることなんてサッカーとエロぐらいだし、最近関心というかスキマ時間を見つけて行っているのは雑なアイコラ作り、TikTokで可愛い子をひたすら眺める、インスタで可愛い子をひたすら眺める、Nintendo SwitchのFIFA19でメッシをとことん味わうなど、リアルでは言いにくいモノばかり。
ただ、もしかしたらカメラや登山、ゴルフや将棋にハマる可能性が0とも限らないし、少しでも関心あるなら、「YOUやっちゃいなよ!」の精神が大事なのかなと。なお、今一番関心があるのは、今さらのドローン。ドローン欲しい。
話がやや脱線したが、種なんてそんな程度でいい。飽きたら辞めればオッケー。
ひとりこそ最強
ヒロシは芸能事務所を辞めて個人事務所を作っていた。
組織にいても上手く立ち回る人、ストレスなく働いている人もいるが、決して全員がそうではなく、会社が右向けと言えば向くしかなく、否定が査定に響く会社も。
僕はここで、希望にも似た仮説を打ち立てたい。それは、今後は、集団や組織といった単位ではなく、個と個が結びつく時代に突入するのではないか
ここ補足すると、既にインフルエンサーと呼ばれる方々を筆頭に始まっている。クラウドファンディングを使った新サービスを展開しているところなんて個のコラボが幾つも発生中。
まとめ
今の生活に不満が一切ない人、変えるつもりがない人には響かないだろうが、少しでも現状を変えたいと考えている人にとっては良本と言える啓発本だった。
現在は発信する場所(ブログ、SNS、動画配信サービス)が多く存在する。やってることが収入に繋がる時代なので、会社員を続けながらでも、趣味兼副収入の土台を用意しておいて損はない。