【職業訓練体験談】失業保険の給付を在学中受けられて昼食代や資格取得も可能って本当?|コース・失業保険・試験・学校生活・進路

以前書いたこちらの記事

高卒フリーターから就職までの道のりと年収600万円を超えるまでの軌跡

27歳の頃、一年間職業訓練に通っていた。何かを学びたいというより「お金の心配しない暮らしを送りたい」という長年のゲスい願望を叶えるためだ。理由は誇れることではないが、振り返ると行って大正解だった。

この職業訓練は非常に良い制度で、会社勤めに疲れた人、全くの未経験分野に挑戦したい人に強くオススメしたいのだが、あまり知られてない。そこで今回、実際に1年間職業訓練を利用した筆者の経験を交えながら説明していく。

 

職業訓練校とは?

都立職業能力開発センターが行う、求職者中の方や新たに職業に就こうとしている方など、就職に向けて必要な知識・技能の習得を学ぶための制度。

コースは無料有料があり、有料コースは一年で118,800円。私の場合は1年コースに通ったので、入学して直ぐと夏頃に59,400円ずつ支払った。1ヶ月1万円未満と考えれば超絶財布に優しい金額である。無料に関しては一部コース除き短期(半年)。

MEMO
その他50歳以上の方対象の高年齢者、知的障害者のコースもあるが今回は割愛

職業訓練校のコースは何がある?

※情報は2021年2月時点。

機械関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
機械加工科(板橋校) 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 板橋
機械加工科(江戸川校) 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 江戸川
エンジニア養成科 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 大田
ものづくりエンジニア科 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 大田
メカトロニクス科 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 江戸川
八王子
自動車整備工学科 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 江戸川
八王子
自動車車体整備科 2年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 板橋
精密加工科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4・10月 多摩
3DCAD・CAM科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4・10月 大田
金型加工科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 大田

 

建築・造園関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
木工技術科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 城南
城東
インテリア設計施工科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 城南
建築設備科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 多摩
水まわりスペシャリスト科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 多摩
広告美術科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 大田
サイン・ディスプレイ科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 板橋
測量設計科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 赤羽
環境空調サービス科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 赤羽

 

電気関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
電気工事科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 赤羽
城南
城東
多摩
電気設備技術科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 府中
組込みシステム技術科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 府中
電気設備システム科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 八王子

 

塗装・印刷関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
自動車塗装科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 多摩
パソコングラフィック科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 中央・城北

 

情報関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
OAシステム開発科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 中央・城北
城南
ネットワークプログラミング科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 板橋
IoTシステム科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 板橋
Web設計科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 赤羽

 

ファッション関係(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
和装技術科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 高年齢者
アパレルパタンナー科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 城東
製くつ科 1年 一般向け 普通(授業料等有料) 4月 台東

 

その他(普通課程)

科目名 期間 対象 課程 入校時期 センター
環境分析科 1年 概ね30以下 普通(授業料等有料) 4月 江戸川

こんなにたくさんのコースがあるので、どれか1つでも「行ってみようか?」というコースは見つかるのではないかと思う。

職業訓練校に入るまでの準備

職業訓練に入る前の状況だが

  • 雇用保険に入っていた→失業保険を貰える状態
  • 受験時26歳、通っていた時27歳
  • 実家暮らし
  • 埼玉住みで板橋の学校通い
  • 4月入学

だった。

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私がとった行動は以下の通り。

  • 1月:学校見学&願書提出
  • 2月:受験&会社に退職相談
  • 3月:合格通知&退職準備
  • 4月:入学、職業訓練生活スタート

という流れ。

 

1月:学校見学&願書提出

学校見学は先生と話せるチャンスであり、受講を検討している人の数(ライバル数)を見れる機会なので参加必須。私が選んだコンピュータ制御システム科(現在は組込みシステム技術科)は入学希望者も少なく、先生から「テストで余程悪い点数取らなければ入れますよ」とカミングアウトしてくれたので、物凄く安心した。

家に帰って早速書類の準備にとりかかる。過去問含む書類は以下よりダウンロード可能。

書類のダウンロード

MEMO
高卒の方や失業保険関係ない方は願書の提出先→直接学校
失業保険の延長希望者の願書提出先→管轄のハローワーク

 

2月:受験&会社に退職相談

学校見学時に候補者が少なかったことで、余程試験で酷い成績でなければ問題ないと判断した。ただ、何年も勉強していなかったことや受験が高校の入試以来だったので、過去問と中学国語・数学の書籍は購入して最低限の勉強だけはしておいた。

使ってなかった頭を久々に使うと、自身の低学力に驚く。多少なりとも勉強しておいて良かった。

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試験当日は多少緊張したものの、募集人数より数が少なかったこと(30人募集で25人程)で直ぐにリラックスできた。テストも予想通り簡単で面接時の対応も問題なく、安心して家路についたことを覚えている。

合格を確信したので、数日後には会社の上司に退職の相談。上司と社長は多少驚いていたものの、前向きな離職理由に直ぐに納得してくれた。

 

3月:合格通知&退職準備

合格発表は行かず郵送で。受かっているだろうという確信と、有給使って確認しに行く程ではないなと。そして数日後、学校より届いた書類の中に合格通知が!嬉しいというよりホッとした感情が強かった。もし落ちていたら、会社に退職取り下げをお願いするという世界一カッコ悪い残留劇が待っていたことだろう。本当によかった。

残すは退職準備。業務の引き継ぎや関係各所に退職メールを送り、最後の2週間は溜まっていた有給を使い切り、晴れて退職した。

遂に夢の失業保険延長生活の始まりである。

 

4月:入学、職業訓練生活スタート

10年以上ぶりの入学式は新鮮だった。想像以上に学校っぽい雰囲気で、「体育館」「教室」「席」など、懐かしさしかない。入学式当日にもう一度ハローワークに行かなければならないが、それが終われば卒業するまでは出向くことないので我慢しよう。

なお、通学定期も学割が効くので帰りに購入した。1万円未満の定期なんて何年ぶりだろうか。失業保険の日額は忘れたが、確か毎月17〜18万円程度振り込まれていた。こちらは失業保険に加え、受講手当といって1日500円が日数分足されている計算。私の中では受講手当=お昼ご飯代。毎月約18万円もあれば、高い家賃でなければ余裕かと。実家暮らしだった私には大満足の金額だった。

 

職業訓練校の生活

所属したクラスと雰囲気

私が選んだコンピュータ制御システム科は、悪くいえば根暗の集まりだったが、静かな雰囲気は性に合っていた。科目によっては若いクラスもあり、PCオタクの集まりは非常に心地よかった

生徒は合計22名程で1名だけ女子。年齢層は高卒が3人、20代前半が6人、20代後半8人、30代前半が6人とバランスは取れていた。クラスの最年長は35、6歳。”概ね30歳未満”となっているが、35歳前後でも応募は可能のようだ。

朝は授業が9時過ぎスタートで1コマ1時間半程。先生は大学で教えている人もいれば、フリーランスの人、企業の社長もいて『へえ〜』の連続。授業は難しく、何度も失敗したかな?と思った、久々の学園生活は快適そのものだった。休み時間の他愛もない話、職業訓練に入学するまでのキャリア、卒業後のことなど、色々なことを日々話していた記憶がある。

高卒入学者以外は一度は社会に出ている人達で、何らかあっての職業訓練ということで、話が合ったのだろう。境遇って結構大事。1ヶ月も経過する頃にはすっかり仲良くなっていた。当時はまだLINEがなかったので、メアド交換。今ならクラスでグループLINEなんて作るんだろう。

 

慌ただしく過ぎ去る日々

月日の経過と共に徐々に離脱者も出てきた。夏までに2人が授業についていけずに休みがちとなり、そのまま辞め、夏休み前にもう1人辞め、夏休みを迎える頃は20人を切っていた。8月前半は夏休みだけど、授業内容に付いてこれてない人は学校へ行き追加で勉強。成績悪かった私も当然参加。夏休みが終わると今度は技能祭という、学園祭のようなイベントの準備に追われる。

技能祭は、それまでの授業を活かした作品作りに没頭するのだが、特に何も学んでこなかった私はここから慌てることに。作りたい物も作れる物もないので、書籍のコード丸パクリでラジコンを作ってしまった。先生は黙っていてくれたが、本当にダメダメな生徒だった。

技能祭が終わった後は、いよいよ就職活動のスタート。まだ10月だったが、この時期から就職活動が始まり、自習のような日が増え始めた。私も午前中だけ授業を受け、午後はハローワークへ行くようになる。とはいえ、何も身についてないので、当然の如く書類選考でバンバン落ちた。アピールすることが何もないアラサーを採用する企業なんてないのだ。

そして年末、冬休み前にクラスで優秀だった3名が就職先を決めて旅立っていったおめでとうという気持ちと、まだ何も決まっていない焦りが複雑に絡み合った感情で見送る。私は年が明けても就職活動で苦戦し続け、気づいた頃は2月になっていた。残り一ヶ月と少しだ。この頃は卒業後の進路を「未定」と割り切り、学園生活を最後までエンジョイするものもいれば、私同様にバタバタする2グループに別れていた。

2月末には、さらに2名が就職先を決めて学校を辞めた。残り14名

 

就職先を決める

当時付き合っていた彼女と同棲するため、進路未定で卒業することはできない。そこで、2月に入ってからは前職のECサイト運営に絞って活動を始めた。もう学校の授業内容全然関係なく、単なる転職活動だ。すると、最初に面接を受けた会社から内定通知が届き、無事就職先を決めることができた。

MEMO
急いで決めてしまったので、この会社は2ヶ月ぐらいしか在籍してない

とりあえず卒業時の進路「未定」だけは避けることができてホッとした。卒業まで残り20日程度だったので、既にクラスは人があまりいなく、そろそろ社会人に戻りたくもなっていたので、最後まで在籍せずに卒業した。

出席日数も足りていたので最終日に卒業証書を貰い、学校指定のハローワーク(私の場合は池袋サンシャインシティ)にも報告し、失業保険の受給期間も終了となった。なお、就職先を決めた直後に受けた卒業試験は見事に失敗。最後まで本当にダメダメ生徒だった。

 

まとめ

講師は凄い人達ばかりで授業内容等に不満はなく、むしろもっと勉強すれば良かったなと今でも思う。技能は身に付かなかったが、同じような境遇のほぼ同世代と過ごせた時間は最高だった。アラサーでもう一度青春を過ごせたような感覚である。もう少し若ければ2年コース行きたかった。

就職活動が始まってからは一緒に過ごす時間は減ったものの、それまでの学園生活は20代でもベスト3に入る時間。職業訓練に行く目的は、みんなでワチャワチャすることではないのは分かっているが、それでも良い印象しか残っていない。

私同様に失業保険の延長目当ての人もいたが、それもあり。一度社会に出てから立ち止まる時間なんてないが、職業訓練ならそれも可能である。こんな美味しい制度活かさない手はない。

今の仕事に疑問がある人、ちょっと社会人から休憩したい人、単純に失業保険の延長を味わいたい人、是非一度職業訓練を検討してみてはいかがだろうか。

参考リンク:http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/kyushokusha-kunren/school/

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