新型コロナによるテレワークへの影響について、全国2万人規模の緊急調査結果を発表 急増するテレワーク。正社員の13.2%(推計360万人)がテレワークを実施

テレワークを希望しているが、できていない人は33.7%。社内制度やICT環境の整備に課題。テレワークが命令・推奨されている割合は、東京圏32.7%、名古屋圏17.4%、大阪圏20.2%

 株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渋谷和久)は、新型コロナウイルスによるテレワークへの影響について、2020年3月9日~15日に全国の正社員2万人規模の緊急調査を実施し、結果を取りまとめましたのでお知らせいたします。
本調査は、新型コロナウイルス対策がテレワークにもたらした影響を定量的に把握し、日本の雇用・働き方の再考に資する分析を行うために実施しました。

調査結果の要旨

  • 正社員におけるテレワーク(在宅勤務)の実施率は13.2%、そのうち現在の会社で初めてテレワークを実施した人は半数近い47.8%となった。国勢調査※を基に簡易的に推計すると、約360万人の正社員がテレワークを実施しており、そのうち約170万人が初めてという結果になる。※平成27年国勢調査によると正社員(20~59歳男女)は約2726万。性年代の歪みは補正済。
  • テレワークを実施していない人のうち、「希望しているができていない」割合は33.7%。従業員の希望と実際の状況のギャップが明らかになった。
  • テレワークを実施していない人に理由を聞いたところ、1位「テレワーク制度が整備されていない」41.1%、2位「テレワークを行える業務ではない」39.5%、3位「テレワークのためのICT環境が整備されていない」17.5%となった。急であったため、企業側でテレワークに対応しきれておらず、社内制度やICT環境の整備に課題が生じていることが推測される。
  • テレワークが命じられている人は3.2%、テレワークが推奨されている人は18.9%と、命令・推奨の合計は22.1%となった。一方で、会社から特に案内がない人は71.5%に及び、通常通り出勤していることが推測される。業務自体がなくなった人は1%。
  • 3大都市圏でみると、テレワークが命令・推奨されている割合は、東京圏で32.7%、名古屋圏で17.4%、大阪圏で20.2%となった。
  • 企業規模別にみると、企業規模が大きくなる(従業員数が多くなる)につれて、「テレワークの命令・推奨」が行われている割合は高くなっていく。「時差出勤の命令・推奨」「対面での会議を実施しない命令・推奨」も同様である。
  • 時差出勤が命じられている人は4.4%、時差出勤が推奨されている人は25.0%と、命令・推奨の合計は29.4%となった。一方で、会社から特に案内がない人は64.9%に及んだ。出勤する業務自体がなくなった人は1.3%。
  • 対面での会議について、実施の禁止が命じられている人は5.1%、実施しないことが推奨されている人は27.1%と、命令・推奨の合計は32.2%となった。一方で、会社から特に案内がない人は67.8%に及んだ。

 

■分析コメント ~テレワークの急拡大は日本型雇用に変革をもたらしうる~ (主任研究員・小林祐児)

安部首相の要請により3月2日から全国で休校が始まったことを受け、テレワークへの影響を把握するために2万人規模の緊急調査を実施した。
調査結果からは、テレワークが急速に広がり、テレワーク実施者のうち半数近い人が初めて実施しているということが明らかとなった。一方で、社内制度やICT環境が対応しきれておらず、テレワークをしたくてもできない従業員も多く、企業にはなお一層の制度・環境の整備が求められる。
このように急速に拡大したテレワークは、雇用のあり方に関していくつかの課題を生む。テレワークでは、「プロセス」や「努力」といった業務過程が見えにくく、パフォーマンスの差だけが可視化されやすい。また、仕事の様子が見えにくいため、これまでのような柔軟なジョブ・アサインも困難になる。

これらの問題は、中長期的には、各自が果たすべき職務(ジョブ)や責任を計画的かつ明確に定め、これまでの曖昧な「総合評価」から「職務責任を果たせたかどうかという評価」へと変わることを促す。今、財界では「ジョブ型雇用への転換」が叫ばれているが、テレワークの急拡大は、日本の雇用や働き方を変革の岐路へと立たせるだろう。

※本調査の詳細は下記の「ご参考」をご覧ください。
※本調査を引用いただく際は出所を明示してください。
出所の記載例:パーソル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」

 

<ご参考>
■調査概要

 

■調査結果詳細

  • 正社員におけるテレワーク(在宅勤務)の実施率は13.2%、そのうち現在の会社で初めてテレワークを実施した人は半数近い47.8%となった。国勢調査※を基に簡易的に推計すると、約360万人の正社員がテレワークを実施しており、そのうち約170万人が初めてという結果になる。
    ※平成27年国勢調査によると正社員(20~59歳男女)は約2726万。
  • テレワークを実施していない人のうち、「希望しているができていない」割合は33.7%。従業員の希望と実際の状況のギャップが明らかになった。

図表1:テレワークの実施状況と希望状況

 

図表2:テレワーク実施者のうち、現在の会社で初めてテレワークを実施した人の割合

 

テレワークを実施していない人に理由を聞いたところ、1位「テレワーク制度が整備されていない」41.1%、2位「テレワークを行える業務ではない」39.5%、3位「テレワークのためのICT環境が整備されていない」17.5%となった。急であったため、企業側でテレワークに対応しきれておらず、社内制度やICT環境の整備に課題が生じていることが推測される。

 

図表3.テレワークを実施していない理由

テレワークが命じられている人は3.2%、テレワークが推奨されている人は18.9%と、命令・推奨の合計は22.1%となった。一方で、会社から特に案内がない人は71.5%に及び、通常通り出勤していることが推測される。業務自体がなくなった人は1%。

 

図表4.テレワークに関する会社の方針

 

3大都市圏でみると、テレワークが命令・推奨されている割合は、東京圏で32.7%、名古屋圏で17.4%、大阪圏で20.2%となった。

 図表5.三大都市圏別の「テレワークの命令・推奨」の割合

企業規模別にみると、企業規模が大きくなる(従業員数が多くなる)につれて、「テレワークの命令・推奨」が行われている割合は高くなっていく。「時差出勤の命令・推奨」「対面での会議を実施しない命令・推奨」も同様である。

 

図表6.企業規模別の「テレワークの命令・推奨」の割合

時差出勤が命じられている人は4.4%、時差出勤が推奨されている人は25.0%と、命令・推奨の合計は29.4%となった。一方で、会社から特に案内がない人は64.9%に及んだ。出勤する業務自体がなくなった人は1.3%。

 

図表7.時差出勤に関する会社の方針

対面での会議について、実施の禁止が命じられている人は5.1%、実施しないことが推奨されている人は27.1%と、命令・推奨の合計は32.2%となった。一方で、会社から特に案内がない人は67.8%に及んだ。

 

図表8.対面での会議に関する会社の方針

 

■【株式会社パーソル総合研究所】<http://rc.persol-group.co.jp/>について

 

パーソル総合研究所は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究、組織人事コンサルティング、タレントマネジメントシステム提供、社員研修などを行っています。経営・人事の課題解決に資するよう、データに基づいた実証的な提言・ソリューションを提供し、人と組織の成長をサポートしています。

■【PERSOL(パーソル)】<https://www.persol-group.co.jp/>について
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」をはじめ、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSシステム「POS+ (ポスタス)」などのサービスも展開しています。

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